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ある七人の勇者


紅き雨が降るとき
双頭の悪魔が蘇る
魔王の息子が目を覚ます

魔との戦が起こり民が嘆く
多くのものが命を落とす
その時、七人の勇者が選ばれん

天の神がその姿を隠すとき
蒼き刻印、勇者の体に出でて
その身に力を与えん

刻印を持つ勇者
魔王のいる地へとたどり着かん
そしてこの世に平和をもたらさん

──伝承の詩より


 激しい戦いだった。多くの嘆きがあった。
 聖王暦1944年、古来より伝わる詩を表すような、紅い雨が降った。その時から、この国は苦しみ続けている。
 突如として現れた双頭の竜。それを操る、魔王の息子を名乗るもの。
 多くの魔物が現れ、人々は武器を手に戦った。種族のいさかいを超え、共通の敵へと。しかし国王軍は敗れ、多くの弱き人々が魔物の餌食になっていく。

 だが、希望はまだ潰えてはいなかった。
 天の神が姿を隠し、蒼い刻印が「五人」の勇者に出たのだ。伝承の人数には二人足りない。だが、その五人は民にとっての希望だった。

 王都に火の手が上がる。戦火は絶えることがない。人々は五人の勇者に希望を託し、戦い続けている。
 本来なら、七人揃っての旅路。だが王都が襲撃された以上、のんびりしているわけにも行かない──五人は多くの仲間たちに支えられ、王都から脱出した。五人を先へと向かわせるために敵へと向かっていった仲間たちも多い。
 少し前まで、こんな戦いを想像もしていなかった。確かに戦いが全くなかったわけではない。けれど、自分たちが渦中になる──仲間を置いてでも、出てこなければならないような、こんな状況を相談したことはなかった。
 混乱する王都から出、近くの森に入り、選ばれし五人は足を速めた。彼らは目立たない灰色のコートに、そのコートについているフードを深く被っている。コートの中には思い思いの武器を持っている。
 魔物が多数追いかけてきていた。あるものはナイフを突き刺し、あるものは魔法を唱え、あるものは剣をふるって、魔物を撃退する。
 選ばれし五人が、全く武器を嗜んでいなかったわけではない。それぞれが理由があって、知り合いであり、ある程度の技を持つ者たちだった。

 魔物を巻いて、森を駆け抜ける。森を抜ければ、広大な砂漠が広がっていた。一歩足を踏み出しても、今までどおりには歩けない。
 だがそんな砂漠の向こう。はるか遠い先にぽつん、と石造りの搭が見える。
「あそこに行かなきゃならない、ってわけか……遠いなぁ」
「でも、行か、ないと」
「……行こう」
 一人が、ゆっくりと歩き出す。他の四人も頷き、砂漠へと向かう。
 ──その時、背後の森から影が一つ、五人の前へと飛び出した。一斉に、五人が身構える。
 彼、は五人の前に遮るように浮かび、五人の勇者を見た。浮いたまま、無表情に五人の顔を順々に見ていく。
 その影が誰かに気付いて、一人が目を見開いた。
「サラ……さん?」
「違う」
 そっと呼びかけるサフィールの言葉を、ユーンが遮る。事情を知らないほかの三人が目を細め、どういうことかとユーンを見る。
「サラじゃない、ってどういうことだい?」
 サラ──それは王子の名前だ。魔王の息子という疑いを掛けられて、そのまま行方をくらました第一王子の。この国の民で、サラの名を知らないものはいない。
 ユーンはまっすぐに相手を見つめたまま、その問いかけに答えるように、また口を開いた。
「あれは、ミラだ。サラの弟の──」
「ミラ、さん? だって全然雰囲気が──」
「ミラ? そんなわけがないだろう。ミラはあんな──」
 ユーンの言葉に、アクセラとサフィールが口々に口を開く。この二人は、サラの弟であるミラともあったことがあり、親しくしていたのだ。もう一人、ラングウッドというエルフと共に。
「第一、ミラはラングと一緒に王都に残っているはずだ。具合が悪いといって──」
 アクセラがそう言って、問いかけるように空中に浮いたままの相手を見た。

 華奢な顔立ちに、灰紫の色の腰より少し長い髪。だが表情は笑顔ではなく、ただ無表情に五人を見下ろしている。

「サラじゃない」
「……ミラさん、でもないよ。ミラさんには見えるけど……違う」
 青年を見上げ、ユーンがきっぱりと言い切った。サフィールが続けて言う。
「誰だ」
 警戒を解かないままに、問いを投げた。すると青年がにっこり、と笑みを浮かべる。

「僕は、ミラだよー?」 

 さすがに動揺を隠し切れない一同に、青年──ミラ? は手を向けた。

「アルファパンドラ様の名の下に──」
 君たちには死んでもらうー?
 ざわり、と黒い影がミラの背後に立ち上り、氷の刃が五人へと向かった──……。


とぅーびーこんてにゅーー


後書きというか説明書き

じゃないよ?w
パラレルなのでここでおしまいですw というか見た夢をSS風に治しただけなのです。
森から目的地へと向けてあるく人々。それを遮る影。サラ? いやこれはミラだ! ミラが操られてるっぽい? 「アルファパンドラ様の名の下に──」魔法で攻撃されたーという夢でした。ハイw
キャラを貸してくださった方ありがとうございますっ。
一応、アクセラ、カルミナ、サフィール、サラ(名前だけだけどもw)、ネヴェ、ミラを借りてますー。ラングとユーンは自キャラです。
というか、描写とかもろもろが適当すぎるというか、完全にPC分かってるヒト向けのSSになってますが……まぁ、ご愛嬌ということで(ぉ


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